香りで気分まで変わる!暮らしの中で楽しむアロマ(4)
これまでお話をお伺いしてきた、Holistic Health & Beauty Spa Y’s Room【ワイズルーム】ホリスティックケアセラピストの櫻井佑佳(さくらい ゆか)先生。
最終話では、心と体のトータルケアを行う現在のサロンを始めるまでの道のりと、素敵なサロンの内装やインテリアについてお伺いしました。
「人を癒したい!」という気持ちがすべてのスタート点
櫻井先生はどんなことがきっかけでアロマの勉強を始めたのですか?
大学の頃は、心理学を学んでいたんです。その時から『人を癒したい』という気持ちを持っていたのですが、大学卒業後は、インテリアコーディネーターとして就職しました。
今まで学んできた心理学と全然関係がないのでは?と思われるかもしれませんが、カウンセリングなどをしているとどうしても家庭環境が、心の病気の原因になることが多いんです。
そんな時、『カラーセラピー』という色の生理的、心理的効果を使って心身のバランスをとるという療法があることを知りまして、インテリアは色と密接に関係している分野なので興味を持ちました。
インテリアで環境をストレスのないものにして、環境から人の心を癒すお手伝いができればと思い、個人宅のインテリアコーディネーターになったんです。
アロマを学ぶきっかけになった『自然療法』(ナチュロパシー)
先生のやりたいことの根本には「人を癒したい」という気持ちがずっと一貫してあったのですね。それが今の仕事に結びついたきっかけは?
その後、心と体との関係についていろいろ調べているうちに、自然療法(ナチュロパシー)という体本来のもつ自然治癒力を引き出すための療法に出会ったんです。「私の求めていたものはこれだ!」と思いましたね。
それを突き詰めてみようと、仕事を辞めオーストラリアに留学をして、自然療法(ナチュロパシー)について本格的に学ぶことにしました。アロマと出会ったのも、自然療法の中の一つとしてです。
自然療法(ナチュロパシー)という名前は私も聞いたことがあります。忙しい現代人の様々な不調を改善する方法として、注目されていますよね。
心と体のトータルケアを目指して
スパやトリートメントで施術を行うという今のサロンの形はどのように決まったのですか?
自然療法を日本で行おうとしたとき、日本だと何かを服用するという形でとり入れるのはいろいろな規定的に難しいと思いました。
そこでマッサージやトリートメントという形なら、どんな方にも手軽に自然療法を試していただけると考えまして。
それと、日本では心理カウンセリングを受けるという習慣があまりないと思うので、心のケアを受けられる場所が限られてしまいます。
ボディーマッサージを入り口に、お客さまの体調や気持ちをお伺いしていくことで、心のケアも一緒にできればと思いました。だから、このサロンは「心と体のトータルケア」を行うことが目的でスタートしたんです。
常に人のためを考えて行動してらっしゃる先生の信念が素敵ですね。
実際にいろいろな方に施術されて、目に見えないアロマの力を実感されたことはありますか?
西洋医学は本当に素晴らしいと思うのですが、西洋医学だけで治癒できないことって意外と多いんですね。例えば病院に行くと『ストレスですね』の一言で片づけられてしまったり。そういった原因がはっきりしないものに、自然療法やアロマが効果を発揮することもあります。
アロマトリートメントでよくいただく嬉しいお声が、「生理前に落ち込む事がなくなりました」といったPMS(生理前症候群)に関するものや「生理不順だったのが、しっかり28日周期で来るようになりました!」といった月経に関するものなど、女性ホルモンによる女性特有のお悩みが解決したというお声です。
香りの力によって、自律神経のバランスが整ってきた証拠ですよね
確かに病院に行くとストレスで片づけられてしまう症状って多いですよね。
なんとなくダルい、気分が優れないなどの、病気まではいかないけれど、そのまま放っておくと、心や体にダメージを与えてしまうような症状に、アロマテラピーなどの自然療法は働きかけていくんですね。
モダンラグジュアリーなインテリアが素敵なサロン
グレーや黒、白をミックスした内装と、バープルのカーテン。【ワイズルーム】はラグジュアリーな雰囲気でまとめられています。
先ほどお話で伺ったとおり、櫻井先生は元インテリアコーディネーターでいらっしゃったので、空間のコーディネートも全部自分で行ったのですか?
そうなんです。家具や雑貨小物に関しては私が全て選定いたしました。
内装に関してはデザイナーさんと何回も吟味しながら、お客様が日常から離れてリラックスできる贅沢空間を作りました。
インテリアテイストは洗練された雰囲気の中にもゴージャスさが感じられるモダンラグジュアリーなイメージに。
ダマスク模様は、壁紙をはじめ、ソファーやテーブル、小物などに多用しています。
実はこのダマスク模様の家具や小物を集めるのにも苦労したんです。ダマスク模様のテーブルも、イギリスで見つけてわざわざ輸送しました。
サロンに隣接されているスパ用のバスルームも一面ガラス張りでまるでホテルのようですね。一面グレーの壁に白いラインや飾り棚がついていて、上品で洗練された印象を感じます。
ありがとうございます。実は高級ホテルのバスルームの雰囲気を参考に作ったんです。もともとインテリアの仕事をしていたということもあって、空間づくりには凝ってしまうほうなんですよね。(笑)
この他にも、トイレの空間アレンジからディスプレイ、タオルの畳み方まで、櫻井さんの細やかな心遣いとセンスが感じられるプレイベートサロン。
空間の随所に「人を癒したい」「元気にしていきたい」という櫻井さんの思いがあふれているように感じられました。
素敵な空間とほのかなアロマの香りに癒されて、取材班もすっかり気分はリラックス。
アロマの魅力を確認させていただくとともに、櫻井先生のあたたかな笑顔に包まれて楽しいひと時を過ごさせていただきました。取材にご協力いただきました櫻井先生、ありがとうございました。
お話をお伺いした先生
INDEX
第1話「香りの効能と夏の終わりにおすすめの香り」
第2話「インテリアと香り、男性向けの香り」
第3話「やってみよう アロマクラフトとセルフマッサージ」
第4話「心と体をトータルでケアすること」